本校では、生徒一人ひとりが命の尊さを理解し、安全な行動を取れるようにするため、毎年、1年生を対象に、交通安全教室を開催しています。今年度は、6月9日(月)に、藤枝市に御協力いただき、特別講師として、愛媛県松山市より渡邉明弘さんをお招きし、交通教室を開催いたしました。渡邉さんは、最愛の長男を交通事故で亡くされた経験を持ち、「同じ悲劇を繰り返さないでほしい」との思いから、全国各地で講演活動を行っています。
渡邉さんの長男の渡邉大地さんは、高校1年生の時に、帰宅途中、自転車で横断歩道を渡っていた際、トラックにはねられて亡くなりました。ヘルメットをしていなかったということです。亡くなった翌日は、渡邉さんの妻の誕生日で、大地さんはお母さんのために、花束を用意していた優しい少年だったそうです。
講演の中で渡邉さんは、事故当時の状況や、命の重さ、そしてヘルメットの重要性について静かに、しかし力強く語ってくださいました。生徒たちは、真剣な眼差しで話に耳を傾け、講演後には「自分や友達の命をもっと大切にしたい」「ヘルメットを必ず着けようと思った」という声が多数寄せられました。
渡邉さんからは、著書「大地の花束」とヘルメットのカタログを図書館に寄贈していただきました。本校では、今後も命の大切さを伝える教育を継続し、地域社会と連携しながら、交通安全指導を一層強化していきます。渡邉さん、ありがとうございました。



