~時代に即した挑戦を支える学校文化~
本校では、5月30日・31日に開催された文化祭において、一部の食販ブースでQRコード決済サービス「PayPay」を導入しました。これは、文化祭実行委員会の発案によるもので、中心となって動いたのは販売部リーダーの尾野陽菜さんです。「誰もが負担なく、楽しい販売にしたい」という想いのもと、実行委員全体の協力とチームワークによって成し遂げられました。
当初は現金決済のみで、担当する生徒や教員にとって、お釣りのやりとりや売上の集計は大きな負担となっていました。そこで、実行委員は「キャッシュレス決済によってその課題を解消できるのでは」と考え、生徒アンケートを実施。PayPayの利用率が高いという実態を踏まえ、導入に踏み切りました。
導入にあたっては、文化祭販売部担当の清水梨菜教諭が企業とのやりとりを担当し、報道部顧問の小泉佐紀教諭、JRC部顧問の宮城島雅史教諭が連携して実務面をサポート。静岡県内の公立高校として初めての導入となり、文化祭運営における新たな一歩となりました。
PayPayを採用した3団体の取り組み
- 文化祭実行委員会(昼休みお弁当販売):「大量の現金を扱わずに済んで、とても楽でした。」
- JRC部(焼き菓子販売):「完全キャッシュレスにしましたが、特に問題なく、今年も完売できました。」
- 報道部(オリジナルどら焼き販売):「現金とPayPayで列を分けましたが、PayPayの方が回転が早く、売上額も現金とほぼ同じでした。」
※文化祭実行委員会のお弁当販売においては、PayPay決済が全体の75%を占め、金額にして約140万円にのぼりました。
利用者・関係者からの反応
- 利用者(保護者・来場者):「小銭を探さずにスムーズに決済できて便利でした。」
- 販売を担当した生徒:「現金を扱わずに済み、売上の計算も早くて正確でした。」
- 教員:「生徒が現金を扱うことなく、安全に運営できました。集計も非常に効率的でした。」
単なるキャッシュレスではない、「主体性」の実現
この取り組みは、単なるキャッシュレス導入の事例ではありません。生徒が自ら発想し、仲間と協力し、教員と連携して社会に即した仕組みを創り上げたことにこそ、大きな価値があります。
また、県内の公立高校として初の導入という点も、生徒たちの柔軟な発想と行動力の証です。本校には、そうした挑戦を後押しする土壌と、実現できる組織力があります。
これからの社会では、変化に対応し、新たな価値を創出する力が求められます。本校は今後も、生徒の主体性と創造力を大切にし、時代を切り拓く学びの舞台を広げていきます。