発話傾向の分析による「8つの力」を可視化する試み(4)

 DXハイスクール事業の一環として実施している、1年生「総合的な探究の時間」におけるグループワークの発話傾向分析を通じたデータサイエンス的活動も今回で最後になります。これまで生徒は各グループで地域振興に関するディスカッションとスライド作成を行ってきましたが、いよいよ次回からプレゼンテーションを行うことになりました。よって、準備のためのグループ活動もこれが最後になります。

 一連の活動のまとめとして、「8つの力」について、どの力を身につけるためにどのようなデータが参考になったか、どのような発話行動がグループワークを円滑にするかなどについて考察し、ワークシートにまとめました。生徒からも様々な感想が寄せられました。

グループをまとめてくれている人を可視化して確認することができて、自分の立ち位置などを考える参考にすることができた。

自分のディスカッションの参加の度合いを客観的に見直すことが可能となり、反省ができるだけでなく、次回のディスカッションでどのようなことを心がけて力を向上させていくかを考えるきっかけになった。

印象に残りにくい人でも、可視化されると良いことを言っていた場合それがきちんと証拠として残るので、グループで本当に頑張った人が分かりました。

自分が話し合いをする中で長けている部分、そうでない部分がわかり、次の話し合いに繋げやすく、回を重ねるごとに話し合いの質が上がっていきました。

 目に見えない能力を可視化して客観的にとらえ、データを収集して自分で考えて分析するというデータサイエンスの入門的活動でしたが、これまでなんとなく捉えていたあらゆる事象をエビデンスベースで考えて自分なりに解像度を上げていく姿勢が身についていくことを期待しています。