昨シーズン限りでの現役引退を表明された元プロサッカー選手・河井陽介さんが、1月15日(木)、藤枝市役所にて北村市長への表敬訪問を行った後、母校である本校にもご挨拶にお立ち寄りくださいました。
久しぶりの来校となった河井さんは、新校舎の完成など大きく様変わりした校内の様子に驚かれながらも、校長先生をはじめ、在学当時をご存じの先生方と懐かしい再会を果たし、思い出の数々を穏やかな口調で語ってくださいました。
河井さんは、青島SSSでサッカーを始め、中学時代には藤枝FCの1期生としてプレー。藤枝東高校では1年生から公式戦に出場し、3年次には背番号10を背負う中心選手としてチームを牽引しました。2007年度全国高校サッカー選手権大会では準優勝を果たし、その後、慶應義塾大学へ進学。大学在学中にはU-20日本代表にも選出されています。
2012年には清水エスパルスへ入団し、一時は背番号10を背負うなど、クレバーで観る者を魅了するプレーで10年にわたりチームの中心選手として活躍。その高い技術力と誠実な人柄から、サポーターの絶大な信頼を集めました。その後、ファジアーノ岡山、カターレ富山へと活躍の場を移し、いずれのチームにおいても献身的なプレーで貢献。昨シーズンは、J2残留を決めた劇的な最終戦にもフル出場し、最後の瞬間までチームを支え続けました。さらなる活躍が期待される中での引退表明は、多くの人に深い感慨を残すものとなりました。
在校時代を振り返り、河井さんは「小さいころから藤枝東に憧れていました。サッカーだけでなく、勉強にも本気で向き合える環境が魅力でした」と語ってくださいました。当時は土のグラウンドで、文武両道を掲げながら日々全力で取り組んでいたそうです。成績も優秀で、数学の試験では文系トップを獲得。その順位を守るため、努力を重ねたエピソードも披露してくださいました。
全国高校サッカー選手権大会については、「夢のような時間だった」と振り返り、選手権後に商店街で行われたパレードの熱気も、今なお鮮明に心に残っていると話してくださいました。
「勉強もサッカーも、どちらも全力で取り組む。それが東高サッカー部です。あの時代に全力で挑み続けた日々が、プロとして長くプレーできた原動力になりました。」
ピッチで見せる闘志あふれる姿とは対照的に、終始穏やかで誠実なお人柄が強く印象に残るひとときとなりました。
この日は、人工芝グラウンドで、週末から新人戦を控えるサッカー部員たちにも温かい激励の言葉を送ってくださいました。真剣なまなざしで耳を傾ける後輩たちの姿からは、河井さんの歩んできた道の重みと言葉の力が、確かに受け継がれていることが感じられました。
藤枝東高校で培った「文武両道」と「最後までやり抜く姿勢」を胸に、河井陽介さんは14年間にわたるプロキャリアを堂々と走り切りました。その背中は、これから夢を追い続ける後輩たちにとって、何よりの道標となることでしょう。
河井陽介さんのこれまでのご功績に深く敬意を表するとともに、新たなステージでのさらなるご活躍を、心よりお祈りしています。





